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1.英文法を勉強すると、むしろ上達が早くなる。


本当にコミュニケーション重視でいいのか?

このごろ、特に英会話業界では英文法は悪者扱いです。

実際、英会話スクールではできる限り文法的な説明をせずに、コミュニケーションを通して 英文を作るルールを生徒に身につけさせようとするのが主流です。

ただ、たとえコミュニケーションを通して英文を作るルールを身につけるのであっても、 「英文を作るルール=英文法」ですから、どちらにしろ英文法を習得しなければいけないのです。

本当のところ、英文法というのはどこまで必要なんでしょうか?

コミュニケーションを重視することによって本当に効率よく英語を習得することができるのでしょうか?



ネイティブ・スピーカの子供が英語を身につけるのに
何年かかるのか?

本当にコミュニケーションを通して自然に英語を身につけることが可能なのか、どうすれば わかるのでしょうか?

コミュニケーションを通して自然に英語を身につけることの有効性を確かめたければ、 やはりアメリカ人やイギリス人が自然に英語を身につける過程を考える必要があります。

基本的にアメリカ人やイギリス人の子供が、生まれてからまともに話せるように なるまで何年かかるのでしょうか?

大体6年かかります。

生まれてから6歳までの、一番吸収力の高い年代の子供が、24時間英語漬けの 環境で6年かかるのです。

単純計算で考えてみたとしても、日本人である我々が、英会話スクールに通って 自然な形で英語を身につけようと思えば、少なくとも6年以上は考えておかないと いけないということです。

でも、我々がもし英会話スクールに通うとしても、その英会話スクールを一歩 出れば、日本語に戻ります。 24時間日本語の世界へ・・・。

しかも吸収力が高い時期はとっくの昔に過ぎ去っています。



我々が抱えている大きなハンディが何か
わかりますか?

どうして、我々は勉強をしてもなかなかすぐに英語が使えるようにならないのでしょう。  子供はすぐに覚えてしまうというのに。

たとえば雑巾(ぞうきん)を考えてみてください。

カラカラに乾ききった雑巾は、すごい勢いで水分を吸い取ります。

この雑巾を子供の脳と考えていただければいいと思います。

それに対して、水分を含んでしまった脳は、しぼって水分を意識的に 吸収できるような状態にしないとなかなか水分を吸い取りません。

そのような努力をしたとしても、カラカラの雑巾が水分を吸い取る スピードには及ばないのです。

これを大人の脳と考えていただいていいと思います。

つまり、既に頭の中に入っている知識が邪魔をしてしまうのです。

邪魔をするのは知識ばかりではありません。 それまで生きてきた 経験から身につけた、もしくは両親など周囲から影響を受けた 物事に対する考え方、行動パターンなどさまざまなものが影響します。 もちろん、性格も影響してきます。 これが「向き・不向き」に なって現れます。

生まれてしばらくはほとんどの子供が、大体同じ様なペースで 母国語を習得していきます。 もちろん、ある程度の個人差は ありますが、遅くとも6歳くらいまでには普通に日本語が 話せるようになるのです。

ということは生まれてから徐々に身につけていく知識や 考え方、性格、行動パターンが第2言語(日本語以外の 外国語)を身につける「向き・不向き」を決めていることに なります。

つまり、我々大人が英語を身につけることができない要因は 我々の頭に既に詰まっている「知識」なのです。



成人になると、意識的に勉強をしなければ英語は
身につかない。

子供の間は頭に詰まっている知識も少なく、先入観もあまり ありませんから驚くほどの勢いで言語を習得していきます。

あまり考えなくても、周囲の状況から言語が使われている 状況、文脈などを推測し、どうしてそのような言い方を するのかなど、あまり努力をせずに習得していきます。

しかし、成人になってしまえばこのようなことはできません。

子供のときのような吸収力が無いわけですから、意識的に 勉強していくことが必要になります。 

基本的に大人になってしまえば、「どうしてそうなるのかわからない」 ものを使いこなすことが難しくなります。

もちろん、子供も「どうしてそうなるのかわからない」、理屈が わかっていないものを習得するのは難しいはずなのですが、 考えるよりも先に、体で覚えてしまうのです。 これはみなさん、 子供の時にこなされたスポーツ、もしくは周囲の子供たちが スポーツを習得していく様子をご覧になられたら、すぐに わかっていただけるはずです。

大人になってしまうと、理屈のわかっていないことを体で 覚えるという能力がどうしても子供に比べて劣ってしまいます。

その分、大人は考えることによって理屈を理解して、そして それを体に慣らしていくのです。



英文法は英文を作るときのルールです。 

英文法はどうやって英文を作っていくのか、手引書やルールのようなものです。

基本的に英会話におけるスピーキングは、頭の中で瞬時に英文を作って発話することです。

つまり、このルールを知らないと英文を作ることができないことになります。 英文法 こそが大人の我々が英語を学習するのに必要な、「どうしてそうなるのか」を教えてくれる 「理屈」ということになります。

これがなければ、自然に習得するのを待つ以外ににありません。

これは本当に気が遠くなるほど長くかかる作業です。 我々が日本語を話すときでも そうなのですが、日常会話では色々な言い回し、言い方が使われています。

文法などの理屈がわかっていなければ、すべて周囲の状況から 判断することになります。

そのような状況を判断しようと思えば、同じ様な状況に何回か 遭遇して、そこから分析、判断するしかありません。

ある会話で自分が気になるような言い方を発見した。 でも どうしてそのような言い方をするのかわからない。 次に 同じ様な言い方が出てくるまで待つしかないのです。

もしくはその場で聞くことも考えられますが、つたない英語で質問して 相手の言うこともそんなに理解できない状態でコミュニケーションを 通して、英語でその説明が理解できるでしょうか?

それならば日本語で文法の説明をしてもらうほうがよっぽど楽で 早いのです。 英語の勉強に関して効率や時間を考えるのであれば、 コミュニケーションを通した、自然に習得するやり方のほうが 遠回りになります。

文法は遠回りでもなければ、 役に立たないわけでもありません。 むしろ近道であり、文法を勉強することが英語の勉強の スピードを速めてくれるのです。

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社会人のための英文法塾
塾長:曽田 史朗

POWER OF ENGLISH 代表

大手予備校英語科講師
社会人対象英会話講師
大手英会話スクール講師、
TOEIC、英検等の
資格試験講師、通訳
を経験。

現在の英語力は
TOEIC955点取得
(リスニング満点)
日本語教育能力検定試験合格
TOEFL580点
英検準一級取得